なぜ国語は難しいのか?

男性数学者のイラスト ためになるコラム

国語の講師を
約10年間やってきましたが
ことあるごとに「国語は難しい…」と
言われてしまいます。

子どもや保護者以外に
他の科目の先生からも
指摘されたことがあります…。

そこで、私なりに
考えた理由の1つは
行間ぎょうかんを読み取る必要がある
からです。

行間ぎょうかんとは行のあいだ、つまり文字として
 直接書かれていないことです。

これについては
桜蔭中の今年度入試の
文章を読んでみましょう。

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◇次の文章は、「鶴来つるぎという会社で
 ジーンズ製作に一生をささげてきた
「りょう」が、年をとってから、
 孫の「静」に自分の人生を振り返って
 話をしている場面です。

「ねえ、りょうばあちゃん。
 もう一つ、教えてくれる?」

「なんじゃ。なんでも聞いてええよ」

「そうやって鶴来は、
 ジーンズで新しい
 スタートを切ったのに、
 りょうばあちゃんは、
 なんで鶴来の家を出て、
 神戸に来たんじゃ?」

「その話も、まだ静には、
 しとらんかったのう」

 りょうは視線を遠くに向けた

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この、最後の
りょうは視線を遠くに向けた」は
ただ、単に遠くを
眺めているわけではないのです。

自分の人生を振り返って
回想かいそうしているのですね。

このように、文章を読む際は
文字通りに解釈するのではなく
そこに隠された登場人物の考えや
気持ちを読み取る必要があるのです。

こういう表現は多くの
物語文(小説)を読んでいる
人にとっては、すぐに
理解できるのですが

そうでない人にとっては
直接書かれていないのに
推測するってどういうこと??
となってしまいます。

では、どうやったら
この能力が身に付くかですが
物語文(小説)をたくさん
読むのもいいですが
テキストで問題を解いている場合は
【解説】をよく読んで下さい。

国語ができない多くの人は
〇×だけで一喜一憂してしまい
解説を読まない人がほとんどです。

仮に〇であっても
解説をしっかりと読めば
行間に隠された意味を
知ることができます。

さあ、今日から【解説】も
しっかりと読みましょう

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★おまけ

 私は小学生~大学生まで
 国語が一番苦手でした。

 行間ぎょうかんを読み取るというか
「行間」という言葉すら
 知りませんでした…(*_*)

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