国語においてはやはり
記述がやっかいだと思います。
そもそも書けなかったり
書けても模範解答例と全然違う
という悩みもあると思いますが
部分点をどう付けたらいいか分からない
という相談もよく受けます。
そこで今回は
吉祥女子(吉女)が発表している
解答を基に、記述の部分点の
付け方を解説します。
具体的な解説の前に
知っておいて欲しいのは
あくまでも模範解答例
つまり、模範となる解答の
1つの例ということです。
違う表現でも同じ内容なら
模範解答例以外にも正解が存在します。
吉女 2024年
第1回入試 大問1
※本文は省略
【問12】(7点)
筆者は本文で、現在の
日本のどのような問題点を
指摘していますか。
また、その問題点に対する
筆者の解決策は
どのようなものだと
考えられますか。
【解答例】
住形態や生活様式の変化によって
コミュニケーション能力が
低下したという問題点を指摘している。
その解決策は、各自が
対面でやり取りをする機会を増やして
訓練を積んでいくことだと考えられる。
これに対して吉女の部分点の付け方は
以下のようになっています。
・「住形態や生活様式の変化」
→(問題点が発生する理由 2点)
・「コミュニケーション能力が低下した」
→(問題点 2点)
・「各自が対面で
やり取りをする機会を増やして
訓練を積んでいくことだ」
→(筆者の解決策 3点)
また【部分点を与えた解答例】は
以下のようになっています。
「住形態や生活様式が変化し」
→2点
これは配点の全てをもらえます。
【解答例】の
「住形態や生活様式の変化」と
内容がほとんど同じですね。
「多種多様な相手と言葉を交わすことを
苦手とする人が増えてしまった」
→2点
これも配点の全てをもらえています。
つまり、解答例の
「コミュニケーション能力が低下した」
と内容は同じと、吉女の先生は
判断されたわけです。
たしかに、
「相手と言葉を交わすことを
苦手とする人が増えて」
=
「コミュニケーション能力が低下した」
と考えられますね。
「他者の意見や考えを幅広く
吸収することが必要である。」
→0点
これは吉女の先生は
「他者の意見や考えを幅広く
吸収することが必要である。」
≠
「各自が対面で
やり取りをする機会を増やして
訓練を積んでいくことだ」
と判断されたということです。
その理由を吉女の先生は
「対話の〈内容〉に重点を置いた説明は、
対話の「機会」や「必要」性を
作り出すことを重視する
筆者の考えと一致しない。」と
おっしゃっています。
たしかに、
「他者の意見や考えを幅広く
吸収する…」
≠
「各自が対面で
やり取りをする機会を増やして
訓練を積んでいく…」
と考えられますね。
このように、
内容が同じかどうかが重要で
表現は違ってもいいのです。
(=内容が違うかどうかが大切で
書き表し方は同じでなくても
良いのです。)
★吉女のホームページの
記述の部分点の付け方はこちら
※吉女の学校紹介のブログはこちら
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