次の文章を読み
設問に答えなさい。
強いものと弱いもの。
頭のよいものとよくないもの。
教室には異なる種の生物が共存している。
くっきりと二分されているわけではなく、
あるものは足がはやく勉強ができるが、
性質がおとなしく、
あるものはどちらもそこそこであるが
空気をあやつるのがとてもうまく、
声が大きい。
力の関係は状況に応じて微妙に変化し、
ぎりぎりのところで均衡をたもつ。
均衡という言葉は最近、
図鑑で覚えた。
(中略)
草児は膝の上の図鑑を開く。
カンブリア紀になると
「目」のある生きものがあらわれ、
体が立体的になりました。
(中略)
それと同時に、生きものは、
食べたり食べられたりするように
なっていきました。
(中略)
生存競争はさらに激しくなっていきました。
来年、
草児は中学生になる。
生存競争はさらに激しくなっていきました。
●【草児は自分が
「食べる側」になれるとは、
どうしても思えない】。
勉強も運動もできないわけではないが
突出してできるわけではない。
クラスにもなじめていない。
( 『タイムマシンに乗れないぼくたち』
寺地はるな より)
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■問
●「草児は自分が「食べる側」になれるとは、
どうしても思えない」とありますが、
教室において
「食べる側」とはどのような人たちですか。
説明しなさい。
※この問に字数制限はありません。
解答欄の大きさに合わせて
記述する必要があります。
実物大の解答欄を見てところ
約20~30字だと思います。
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■解説・解答
「食べる側」とは、その直前にある
「生きものは、
食べたり食べられたりするように
なっていきました。」
をうけての表現で
「生存競争」において
勝つ側の生きものですね。
では教室において
「生存競争」に勝つとは
どういうことなのでしょうか。
本文からは以下の表現が
見つかると思います。
★1
「頭のよいものと…」
★2
「足がはやく勉強ができる」
★3
「空気をあやつるのがとてもうまく、
声が大きい」
★4
「勉強も運動もできないわけではない」
(できる側が勝つ側)
★5
「クラスになじめていない」
(なじめるのが勝つ側)
そして★1~5をまとめます。
(見やすいように★1~5を再掲します)
★1
「頭のよいものと…」
★2
「足がはやく勉強ができる」
★3
「空気をあやつるのがとてもうまく、
声が大きい」
★4
「勉強も運動もできないわけではない」
★5
「クラスになじめていない」
★1~5のまとめ
↓
○「勉強か運動ができるか
空気をあやつるのがとてもうまく
声が大きい」(人たち)
ただ、これだけだと
どういう人たちか述べただけで
「説明」にはなっていません。
問の最後には
「説明しなさい」とあるので
それらの人たちが
どういう人たちなのかを
「説明」する必要があります。
どういう人たちなのか、まとめると
「何か優れた能力がある人たち」
ですね。
その人たちがどうなのかと言うと
「クラスの中で強い立場にいる」
ということです。
最後に、文末表現は問に合わせて
「~人たち。」とする必要があるので
「クラスの中で強い立場にいる
何か優れた能力がある人たち。」
のように記述しましょう。
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■解答(学校発表なし)
クラスの中で強い立場にいる
何か優れた能力がある人たち。
(27字)
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★おまけ
問を良く読む必要があります。
「どのような人たちですか」
で終わっていたら
具体例だけ挙げても良いと思いますが
「説明しなさい」とあるので
その人たちの立場などを
読み手(採点者)に
「説明」する必要があります。
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