解説:開成中2023年大問1の1/6

 まず、何についての話かと言うと
当時の建築業界についての話
 ですね。

 戦国時代や江戸時代の武士について
 色々と述べられていますが
 それは結局
 当時の建築業界の実情について
 読者に理解してもらうための
 分かりやすい比喩ひゆなのです。
 
 では当時の建築業界が
 どういう状態だったかと言うと
江戸時代の武家社会のようだと
 僕は感じていた
」と言っているので
江戸時代の武家社会」という比喩が
 具体的にどのようであったのかを
 読み取ります。

 すると以下の記述が見つかります。

平和な江戸時代がやってきて
 もはや社会は

 武士を必要としなくなった
 
しかし、江戸幕府は、
 
功績こうせきのあった武士階級を尊重し、
 彼等の特権を温存した。

 武士は士農工商の身分制度の
 最上位に位置づけられ、
 いばり続けることができた。

 この内容を、当時の建築業界に
 あてはめて考えてみます。

★「武士」=「建築家」として考えます。

★必要とされなくなった「建築家」は
 どうなったのか?を考えましょう。
 
「士農工商の身分制度の
 最上位に位置づけられ
」は
 その前にある
「特権を温存され、尊重されて」と
 同じ意味なので削ります。

すると
必要とされなくなった
 過去の建築家は
 特権を温存され、尊重されて
 いばり続けることができた。

 のようになります。

補足
 様々な建築物を手がけ
 今や有名になった隈さんも
 建築業界に入りたての頃は
 それまでの建築家の待遇や態度に
 不満を持っていたということですね。

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