雙葉 2023年 大問題1 問3

次の文章を読み
問いに答えなさい。

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ハエはにおいにひかれて
雄花の円盤の下に入り込み、
狭い通路を歩いて
雄しべのところまでたどり着くと、
粘着性の花粉が自然と
ハエの背中に付着するようになっている。

ハエは餌を探すがどこにもない。

しかたなくあきらめて飛び去り、
次に別のところで咲いている
雌花まで飛んでいって、
【 A 】同じように
円盤の下へもぐり込んでいく。

すると背中についた花粉が
今度は自動的に雌しべに
付着するようになっている。

つまりハエは、
自らの体に花粉をつけて、
雄花から雌花へと花粉を運ぶ
運搬屋として働くわけである。

(河合雅雄 編 『ふしぎの博物詩』所収しょしゅう 
 高橋 あきら
「熱帯雨林の妖怪ラフレシア」)

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■問

 【 A 】に入れるのに
 最もふさわしい言葉を
 次のア~エから1つ選び
 記号で答えなさい。

 ア じつは
 イ やはり
 ウ むしろ
 エ すなわち

※本来は【 A 】~【 D 】でしたが
 【 A 】のみにしました。

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■解説・解答

【 A 】の直後に
「同じように」とあります。
 
 また、さらにその後ろに
「円盤の下にもぐり込んで」
 という表現がありますが
 これはこの文章の冒頭部分にある
「ハエは…円盤の下に入り込み」と
 同じ意味です。

 したがって
 同じことが繰り返されるときに使う
「やはり」が正解となります。

※参考までに「やはり」を
使った例文を挙げておきます。

「スタバに行ったが
 やっていなかったので
 タリーズに行ったが
 やはり同じように閉まっていた。」

 ただ、私がわざわざこのメルマガで
 接続詞問題を扱ったのは
 そのことを説明するためではありません。

 では、なぜ扱ったのかと言うと
「文章を読みながら解く」
 ということをやって欲しかったからです。

 このメルマガで
 繰り返しお伝えしていますが
 文章は、傍線部や空欄にぶつかったら
 そのつど問を見て答えるというやり方で
 読み進めるのではなく
 最初の1行目から最終行目まで
 一気に読んで下さい。

※なぜ、そうした方が良いのはかは
 長くなってしまうので 
 また別のコラムでご説明いたします。

 そして文章が全部読み終わった後に
 問1から解き始めるのが良いですが
 このような接続詞や副詞の
 空欄補充問題だけは
 その場でサッと解いてしまって下さい。

 なぜなら、前後だけ
 サッと読むだけでも解けますし
 その方が時間の短縮になるからです。

〈接続詞や副詞の
 空欄補充問題を解く際の流れ〉

●文章を読んでいく

●空欄にぶつかる

●前後をサッと読み
 答えを問題用紙の空欄に書く

●また次の文から読み進めていく

 このように読み進めていって
 短時間でしっかりと文章を理解しましょう。
 
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■解答(原典確認による)

 【 A 】=やはり(イ)
  
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★おまけ

 雙葉の学校紹介でもお伝えしたように
 記述以外の問は短時間でサッと解いて
 記述に多くの時間をかけて
 配点の7割前後を取ることが
 合格するための秘訣だと思います。

 文章に関しては
 最初から最後まで一気に読むのが
 良いと思います。

 そうでないと御三家中の文章と問には
 対応できないと思います。
 
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