次の文章を読み
問いに答えなさい。
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熱帯雨林の中で
ラフレシアの花を眺めていると、
寄生植物だとか、
効率の悪い生き方だとか、
種分化や繁殖生態の謎だとか
●【そんなことはどうでもいい、
おれは大きな花を咲かせたいんだと
主張しているようにさえ感じる】。
これがラフレシアの
大きな魅力でもある。
最近、子ども向けアニメの
人気キャラクターのなかに
ラフレシアが登場している。
そこではラフレシアは妖怪である。
人を魅了してやまない妖怪ラフレシア。
誰が考えたのか、
いかにもふさわしい設定だと思う。
(河合雅雄 編 『ふしぎの博物詩』所収
高橋 晃
「熱帯雨林の妖怪ラフレシア」)
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■問
●【そんなことはどうでもいい、
おれは大きな花を咲かせたいんだと
主張しているようにさえ感じる】
とありますが、筆者は ラフレシアを
どのような植物だと思っているのか、
説明しなさい。
※この問に字数の制限はなく
マス目がない解答欄の大きさに
合わせて記述する必要があります。
※実物大の解答欄を確認すると
約65~85字だと思われます。
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■解説・解答
まず
【そんなことは…】の中にある
「そんなこと」という指示語の内容を
明らかにします。
それは、その直前にある
「寄生植物…、
効率の悪い生き方…、
種分化や繁殖生体の謎…」
のことを指しますね。
これらをまとめると
「常識の範囲内」や
「(筆者を含む)人間の想定内」
だと思います。
※「効率の悪い生き方」で
まとめたい人もいるかもしれませんが
「寄生植物」は自分で栄養を取らない
「効率の良い生き方」なので
そのまとめ方は間違っていると思います。
「常識の範囲内」や「人間の想定内」
の生き方は
「どうでもいい」つまり
「気にしない」ということです。
また
【そんなことはどうでもいい、
おれは大きな花を…】
の中にある
「~はどうでもいい」という表現は
前を否定して後ろを肯定する
働きがあるので
「どうでもいい」の前後関係は
⇔(対比)になります。
「そんなこと」
(≒「常識の範囲内」や「人間の想定内」)
⇔
「おれは大きな花を咲かせたいんだ…」
そのように考えると
「おれは大きな花を咲かせたいんだ…」
のところでいいたいことは
「ラフレシアが意志を持っている」
ということではなく
「常識の範囲」や「人間の想定」を
無視して、(超えて)
ということだと思います。
ここまで来たらほぼ完成です。
後は、【 】の直後にある
「ラフレシアの大きな魅力」や
「人を魅了してやまないラフレシア」
といった表現も盛り込みましょう。
※子ども向けアニメはおそらく
『ポケモン』のことだと思いますが
これは、子どもを含む
「人を魅了してやまないラフレシア」
ということを言いたい具体例なので
「人を魅了してやまないラフレシア」
だけ記述すれば大丈夫です。
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■解答(学校発表なし)
寄生植物や
効率の悪い生き方、
種分化や繁殖生体の謎を
持つといった、
人間の想定を無視して
自分の望むように生きる
人を魅了してやまない植物。
(66字)
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★おまけ
大問題1の最後の問だけあって
かなり難しいと思います。
ただそれでも、解答欄を
空白にすることだけは避けましょう。
最悪、本文の抜き出しに
なってもいいので何か書く!
この考えで0点は阻止しましょう。
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