文章はどう読めばいいの?

 様々な中学入試の文章でも
 麻布の文章はとても長いです。

 試験時間が60分で
 文章が1つですし
 おそらく全ての中学入試問題の中で
 最長なのではないでしょうか。

 ではそういう長文は
 どうやって読めば良いのでしょう。

 この質問に対して
 まさしくその麻布学園の国語科の
 中島克治先生が、著書
『小学生のための
 読解力をつける魔法の本棚』
 の中でご説明されています。

 以下はその引用です。

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◆長文読解の心構え

 長文はその文字量に圧倒され、
 あせってつい
 飛ばし読みになってしまったり、
 傍線部の周辺だけを切り取って
 読んでしまったりすることがあります。

 正しく読み取るために最も大切なことは、
 飛ばさずにきっちり読んでいくことです。

 入学試験を控えているのであれば、
 できるだけ速く正確に読む
 トレーニングをしておきましょう。

 また、必ず本文を読んでから
 設問を読むようにしてください。

 設問を先に読んでしまうと
 設問の内容に引きずられてしまい、
 正確な読解ができないこともあるからです。

 本文の読み方として、
 大切だと思うところに線を
 引きながら読む方法もありますが、
 あまり線が多くなると何が何だか
 わからなくなってしまいますので、
 おすすめしません。

 読みながら登場人物や
 場所などの設定に印をつけ、
 読み進める中で、時間や場所、
 場面が切り替わるところを
 チェックしておけば十分です。

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 また、私からも補足します。

 今例えば、ある文章があり
 その中に傍線部がいくつかあって
 問もそれと同じ数あるとします。

 そして、文章を読む際に

 傍線部1に当たる→問1を解く
→傍線部2に当たる→問2を解く
→傍線部3に当たる→問3を解く……

 といった読み方(解き方)をしてしまうと
 結局その文章を全部を読むのに
 最初から最後まで一気に読むよりも
 多くの時間がかかってしまいます。
 
 これは、一度問題を解くことによって
 それまで文章を読んでいた集中力が
 中断されてしまい
 読むスピードが落ちるからです。

 またこの読み方(解き方)だと
 問1の答えが、傍線部1より
 もっと後ろにある場合、解けません。

 そこまで偏差値が高くない学校だと
 上記の読み方(解き方)でも
 解けるのですが、御三家は
 そういう出題はしてきません。

 たとえ文章が長かったとしても
 頑張って一気に読んで
 その後に問を見ましょう。

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★おまけ

 私が塾の講師になったばかりの頃は
 こういったことは
 心得ていませんでした…。

 今回紹介した
『小学生のための
 読解力をつける魔法の本棚』には
 この他にも有益な情報が
 たくさん載っています。

 是非一度読んでみて下さい。
 
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