次の文章を読んで
後の問いに答えなさい。
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それではみなさんに身近な勉強を例に
やる気を説明してみましょう。
「やる気」とは、「勉強する」
という行動を引き起こして、
「勉強する」という行動を持続させ、
結果として、成績が向上するような
過程であると考えられます。
少しはわかりやすくなったのでは
ないでしょうか。
つまり、ある行動を引き起こして、
それを持続させる源 (力) が
「やる気」なのです。
一般的には
●【「やる気スイッチ」】
などというように、
行動を引き起こすことに
重点がおかれがちですが、
持続させる力という点も
あることに注意しましょう。
ただし、「やる気」は、
勉強や運動に対してだけ
使うものではありません。
お母さんの手伝いをすることだったり、
部屋を整理整頓することだったり、
ゲームをすることだったりと、
すべての行動を引き起こす
源のことをいいます。
( 『勉強する気はなぜ起こらないのか』
外山 美樹 より)
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■問
●【「やる気スイッチ」】とありますが、
ここではどういうものだと
考えられますか。
その説明として最も適当なものを
次の中から1つ選び
記号で答えなさい。
ウ そのスイッチを押すことで、
押された人に
ある行動を起こさせるもの。
エ そのスイッチを押すことで、
押された人に行動を起こさせ、
その行動を持続させるもの。
※本来はア~オの5択でしたが
答えとかけ離れた
選択肢は削りました。
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■解説・解答
まず、各選択肢を見る前に
「やる気スイッチ」がどういうものか
本文での定義をおさえましょう。
※スクールIEという塾の
CMで使われていた言葉ですが
「やる気スイッチ」という言葉を
知っていても、必ず本文での
筆者の定義をおさえましょう。
すると本文から以下の記述が見つかります。
「一般的には
『やる気スイッチ』などというように、
行動を引き起こすことに
重点がおかれがちですが、
持続させる力という点もあることに
注意しましょう」
↓
「やる気スイッチ」には
行動を引き起こすだけで
持続させる力はないことを
読み取りましょう。
そして各選択肢を見ます。
ウ そのスイッチを押すことで、
押された人に
ある行動を起こさせるもの。
これが正解ですね。
本文での筆者の定義と一致します。
エ そのスイッチを押すことで、
押された人に行動を起こさせ、
その行動を持続させるもの。
最後の「その行動を持続させる」
が違います。
「やる気スイッチ」には
そこまでの効果はありません。
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■解答(学校発表のもの)ウ
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★おまけ
豊島の国語科の先生が学校のHPに
入試の解説動画を載せてくれています。
これによるとこの問は
合格者と不合格の差が大きく
その要因は
「問われた部分が
筆者の主張の逆を言っている」
からとおっしゃっています。
確かに、私の経験則でも
答えの根拠が本文に直接的に
書かれていない場合は
正答率が低くなると思います。
解答も発表してくれていますし
良心的な学校ですね。
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