次の文章を読んで、
問いに答えなさい。
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そのように考えると、
「やる気」とは、
人間の内部に存在している
力のことだということがわかります。
もう少し説明を加えると、
「やる気とは、
ある行動を引き起こし、
その行動を持続させ、
結果として一定の方向に導く
心理的過程のことだといえるでしょう。
(中略)
つまり、ある行動を引き起こして、
それを持続させる源 (力) が
「やる気」なのです。
(中略)
実は、やる気には、
「外から与えられるやる気」もあります。
そのため、
「内からわき出るやる気」と
「外から与えられるやる気」の
二つに大きく分けられます。
(中略)
それは、
内からのやる気では、
行動することが目的であり
(簡単にいうと、
「やりたいからやる!」)、
外からのやる気では、
行動をすることが
手段である点です…。
( 『勉強する気はなぜ起こらないのか』
外山 美樹 より)
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■問
本文中で筆者は
「やる気」というものを
どのようなものとしてとらえていますか。
70字以上90字以内で答えなさい。
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■解説・解答
まず、本文から記述の材料(要素)に
なりそうなところを見つけましょう。
その際、頭の中に
「筆者が考えるやる気」
という言葉を入れてから
探して下さい。
また、抽象的な部分だけ
見るようにしましょう。
今回のメルマガでは省略してありますが
「ゲームに夢中になっている子ども…」
「ねずみにレバーを押すという行動…」
などの具体例が書かれている箇所に
筆者の考えは出てきませんので
サッと読み飛ばしましょう。
すると以下の箇所が
見つかるのではないでしょうか。
★1
「『やる気』とは、
人間の内部に存在している力のこと」
※「~とは」という表現は
定義を表す際に使われる表現なので
見逃さないようにしましょう。
★2
「『やる気』とは、
ある行動を引き起こし、
その行動を持続させ、
結果として一定の方向に
導く心理的過程のこと」
★3
「ある行動を引き起こして、
それを持続させる源(力)が
『やる気』」
★4
「『内からわき出るやる気』と
『外から与えられるやる気』の
二つに大きく分けられます」
★5
「内からのやる気では、
行動することが目的であり…
外からのやる気では、
行動することが手段である」
次に、今見つけた★1~5をまとめます。
ただし、★1~3に関しては
★2のみを使います。
なぜなら、★1に
「もう少し説明を加え」たものが★2で
★3は★2の内容に含まれるため。
また★4と★5では★5だけ使います。
(★5の内容が★4の内容を含むため。)
★2
「『やる気』とは、
ある行動を引き起こし、
その行動を持続させ、
結果として一定の方向に
導く心理的過程のこと」
★5
「内からのやる気では、
行動することが目的であり…
外からのやる気では、
行動することが手段である」
★2+★5
↓
○「『やる気』とは、
ある行動を引き起こし、
その行動を持続させ、
結果として一定の方向に
導く心理的過程のことで
内からのやる気では、
行動することが目的であり
外からのやる気では、
行動することが手段である。」
↓
◎「ある行動を引き起こし、
その行動を持続させ、
内からのやる気は
行動することが目的であり
外からのやる気は
行動することが手段である。」
※初めの「『やる気』とは」を削りました。
(問いに対する述部のみ答えれば良いため)
※○の真ん中にあった
「結果として一定の方向に
導く心理的過程のことで」を削りました。
(細かいことであり
字数オーバーになるため。)
※学校から提示された模範解答と
表現は少し違いますが
内容は同じなので
これで配点の全てがもらえると思います。
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■解答(学校発表のもの)
ある行動を引き起こして、
それを持続させる源であり、
行動そのものが目的となる
「内からのやる気」と、
行動することが
目的を達成する手段である
「外からのやる気」とに区別されるもの。
(86字)
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★おまけ
この問でどれだけ得点できるかが
合否の分かれ目だと思います。
ただ、時間の都合上
配点の全てを取りにいくのではなく
※7割前後が取れれば良し
という作戦で臨みましょう。
※豊島の、直近3年間
合計9回の入試の
合格最低点の平均は
211/300(≒70%)のため。
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